confessions 告白 その五

美玖です。
翠 紅は相変わらず、鬱なんだか調子いいんだかさっぱりわからない病状で生活しています。両親的には、早く治ってほしいと思うのと、今の主治医の投薬治療をほ んとに治るほうに向けて処方しているのだろうか?なかなか治らないでこのまま薬漬けになってしまわないだろうか?と、疑心暗鬼になっているようです。
主治医は「セカンドオピニオン、転院はしてもかまわないが、今、自分(主治医)のしている方針を理解してくれる人でないと、転院しても悪化しますよ」と言う。さて困ったものです。翠紅のほうは、そんな主治医と両親の意見の狭間で悩んでいる状態が続いている感じです。

さて、今回のお題。
「希死念慮(きしねんりょ)、自殺念慮(じさつねんりょ)」
実 は翠紅は意外とリアル(現実)に未練があるようで、ここで死にたいと思っても、自殺を試みることはしたことがないそうです。また「ツレうつ」の話に戻りま すが、パートナーからきついことを言われたり、逆に関心を持たれなかったりすると、意外と自殺したくなったりするようです。
前者は映画版で、電話をする、しないで言い争い、電話の怖い(電話の恐怖は追ってお話しします)ツレさんに「電話ならお前がしろ」とパートナーさんが言ってしまうというケース。
後者はふと一人きりになって、マイナスなことを考え始め、私(翠紅の中の美玖)とは違いますが、もう一人の自分がパートナーに必要とされない、世間に必要とされない、と言ってるようで、そう意識してしまい自殺を駆り立てるケース。
ツレうつの中ではこんなパターンで描かれていますが、実際にうつ病を患い、希死念慮を抱いた方に話を聞くと、その時は何でそこまで自分を追い込んでしまったのかわからない、らしいのです。
翠 紅は…ツレさんほど生真面目でもなく、だけど、まじめなほうに分類されるような人間です。中途半端から鬱になってしまった感じの少々手におえない、鬱病者 です。なので、希死念慮は抱くことは少なかったです。ただ、やっぱり「全く抱かない」のは無理らしく、電車通勤しているときは電車に飛び込んだら楽になれ るだろうか、とか、大型トラックの前に飛び出したら死ねるのだろうかとか、そんなことを考えたりする瞬間もありました。
…それは正直言うと、今の ほうが強かったりしています。一年半ほど前(2016年3月8日)ですが、ある程度交通量も多く、大型トラックもよく通る道で、翠紅は横転事故を起こしま した。この文章を美玖が書いているということは、本体も傷は追いましたが、単独の事故ということで、誰も巻き込まず、巻き込まれず、自分一人が負傷した事 故だったのですが、その時仮に大型トラックが対向からきていたら、多分今、翠紅はいなかったでしょう。…時々思うのです。あの時、勢いよくこちらは横転 し、対向車線に勢いよく大型トラックが来ていれば、死ねたのかな、と。
以前、実妹にどうしてもそんな考えをしてしまう、と言うことを話した時、めちゃくちゃ怒られました。…兄妹げんかとは違う、大人どうし、腹を割って話をして巻き起こった喧嘩です。
ただ、怒られて「死ぬのもバカバカしいか」とも感じることを実妹に諭されたので、もうあまり希死念慮を抱くことはないのですが…。
ただ、そこは病人。完全に希死念慮を抱かないということはない、と言うことはなく、時々電車に飛び込もうかとかトラック見て死亡事故でも起こそうかとかは考えてしまったりします。

翠紅についてはこんな感じで生き死にについて自分の指針みたいなものと、突発で飛び込むということはしないでいるわけですが、誰でも「自分は役に立たない」「何をやってもダメな人間なんだ」と自分で自分を押し通ししてしまうこともあるようです。
うつ病のかかわる自殺について、全部が全部、こうした理由とは限りませんが、一例ということを申し上げておきます。
あくまで「琥珀翠紅」の状態について話しただけですから。